Lyrical Rabbit

更新予定なし

おおかみこどもの雨と雪



せっかくの平日休みなので映画を見てきたよ。





9時開演の回だから殆ど人いないだろうと思ってたけど、さすが水曜レディースデーだけあってそれなりに人いましたね。
というわけでネタバレ感想します。


いや、もう設定からしてファンタジーなのはわかってるよ
だっておおかみおとこと結ばれておおかみこどもを生むんだもん
ファンタジーやろ!


だからこそ「おおかみおとこ」「おおかみこども」というのは何かの暗喩であるという考えにいきつくのもわかるなあと思った。例えば外国人とかそういうマイノリティ的なものとか。
ストーリーは、娘の「雪」が母から聞いた話を語るという設定になってるし「おおかみおとこ」の名前も最後まで知らされないし、つまり母親が死んだ夫のことを「あんたのお父さんはおおかみおとこだったのよ…」と言ってるだけで、その「おおかみ」的な要素を暗喩として考えるのに適した状況なわけで、色々分析しがいのある映画なのかなと。


「こんなことあるわけないじゃん」「都合よすぎ」みたいに思うところも多々あるんだけども、子供が親に聞いた話とすれば、都合の悪いところは全部は話してないとすれば、聞いてない所は雪の妄想だとしたら、それで全部まかなえるかなあとも思ったり。


なんつーか、花ってもう最初から圧倒的に「母」じゃないですか。
親の葛藤とかそういうのが見えない。状況で迷うことはあるけど、道は決まっていて、誰にも相談できなくとも、それをやり遂げる。だけど、そこにある花の気持ちがいまいち伝わらない。悩んでるのは雪だったり雨だったりするだけで。
それは、つまり雪視点であるからと考えれば納得のいく話かなと。
だって、子供にとって、親は出会った頃から親じゃないですか。親じゃない親を想像できないもん。つまり、これは、雪が花から聴いたの子育て物語であるのではないかと。
雨の話がいまいち淡々としているのも、雪側から見た世界だと思えばわかりやすくなるし。


とまあ納得はできるのだけど。
雪の語る花の物語としてはここで終りなのかもしれないけど、面白いのはもっとここからじゃないか。
雪がどうやって「おおかみ」である自分に向き合うのか。そこを、もっと知りたかったな。
なんか、こう、むずがゆい気持ちで見終わった映画でした。多分、この監督の作品は私には合わない。時かけの頃から思ってたことだけどまた一つ確信したわw


話はともかく、国立近辺の描写とか、あと明らかに井の頭公園!ってところがあったのでそこはニヤニヤしました。中央線のああいう風景とか懐かしかったなー。